kbt1235's diary

2児の子育て、時々クライミング、登山、キャンプ。

2011/5/7-8 鹿島槍東尾根

GW中、北アルプスでの遭難や事故がたくさんあった。
残雪時期とは言え、天候が悪化すれば、下山できない状況にもなりかねない。
実際、鹿島槍で落雷で一名亡くなっている。
ご冥福をお祈りします。

直前まで天気予報は刻々と変化していた。
この土日は、低気圧がちょうど北にそれ、
次の低気圧がくる前のちょうどよいタイミングではあった。
確かに下界の天気はよかったが、山頂付近となるとさすがに雲がかかり、
天候はそれほどよくはなかった。

1日目 5月7日(土)

東尾根の取り付きからはひたすらな急登と藪こぎ。
稜線に出てからは、ぐさぐさの雪を歩く。
ところどころ崩壊しそうなリッジを通過する。

一ノ沢の頭で小休止。
まだ時間もあるので、二ノ沢の頭の手前まで進む。
4人用テントも十分に張れるスペースがあった。
鹿島槍東尾根は混むというイメージであったが、
鹿島槍東尾根のパーティーは我々だけであった。
さすがに一泊二日で行く、輩はいないか。

天気はとても良いので、夕方まで外でうだうだ飲む。
寒くなってきてからテントに入って、すきやき。
4人で1kgの肉をたいらげる。

昼の好天が嘘のように、夜は豪雨、暴風、雷。
テントが浸水して、夜中になんども目が覚める。
夜に天候が悪化するのは事前の予報でわかっていたけど、ここまでとは。





2日目 5月8日(日)

夜中の悪天候とはうってかわって、朝は晴れていたが、
次第に雲が出てきて、吹っ飛ばされそうなくらいの強風となる。
稜線ではホワイトアウト、そして、遠く響く雷鳴。
鹿島槍での落雷の事故を思い出し、身をかがめながら稜線を歩く。

第一岩峰は、ほぼ雪の急斜面を登るだけ。
ダブル1本で50mいっぱいまで伸ばし、立ち木でビレー。
2名はタイブロックやロープマンで登り返し、最後はフォロー。

第二岩峰までは、かなりの急斜面を小一時間ほど歩く。
第二岩峰は遠目に見ると、こんなところ登れるのかって思うのだが、
近くまで来ると、岩の弱点があることに気がつく。
しかし、ほとんど浮いてるんじゃないかってくらい、脆い。
チムニーの出口が若干悪いが、それほど難しくはない。
中山尾根の方が全然難く感じた。

45分ほどで南峰、さらに50分ほどで北峰に到着。
山頂付近は、ほとんど雲に覆われており、視界はよくない。
標高が低くなって雲間からは脱出できたが、稜線では相変わらずの暴風。
人生最大に相当する強風。そのまま下界まで飛んでいけそうな勢いだった。

しかし、ここからが長かった。
第二岩峰に登ったことなんて、忘れてしまうほどだった。
結局、南峰から冷池小屋を経由し、赤岩尾根を下り、駐車場まで、5時間かかった。
赤岩尾根は、急斜面でしかも穴ぼこだらけで閉口した。約12時間行動。

薬師の湯で疲れを癒し、ほとんど渋滞のない中央道を行き、無事に帰宅。
翌日は全身筋肉痛。なまってますな。
しかし、疲れた。

日程

2011年5月7日(土)
8:00 大谷原
11:30 二ノ沢の頭(手前)

2011年5月8日(日)
5:40 二ノ沢の頭(手前)
7:00 第一岩峰取り付き
8:40 第二岩峰取り付き
10:35 北峰
11:20 南峰
12:35 冷池小屋 (大休止)
15:40 赤岩尾根取り付き
16:30 大谷原